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安曇川 奥ノ深谷

日時: 6月5日
参加者: 2人
比良山系は初めてのエリアだったが、明王谷の林道はすぐに分かった。林道に入ると直ぐにゲートが出て来た。ゲート前の空き地に車を停めて歩き出す。林道では盛んに何かが鳴いている。どうやら、カエルらしいと気がついたが、通常聞き慣れたカエルの声ではなくて印象的だった。

ゲートから3つ目となる白滝谷に掛かる橋から入渓する。出合いは平凡で、期待が大きかった分「あれ?」と言う感じだったが、少し進むと釜の大きい8m滝が出てきて渓相は良くなる。この滝と、その上の3m斜瀑は左側を巻いた。その後も滝が次々と出てくる。

2段8m滝は下段を登ってから2段目の滝を右手のガリーから高巻いた。四段40m滝は右側を巻き気味に登る。上に続く2つの滝は右から巻いた。しばらく小滝が続いた後に大きな釜を持つ8m滝が出てきた。これは直登できず右から巻いた。この後も、ナメ滝や小さなゴルジュが出てきて楽しい。

Mにとっては初泳ぎもあり、巻くより水線通しの方が安全なので、胸まで水に浸かる場面もあって、相当身体が冷えたようだ。途中からはしっかり雨具を着込んでいた。一手が無くてMを台にして登り、Mにはごぼうで登ってもらった所もあったが、台が潰れるのではと登るより神経を使う。

沢も終盤にさしかかり、8m程のナメ滝の左側をアンザイレンで登っていると、若い男女の2人組パーティーが下に現れた。彼らはノーザイルでスピーディーに登ってきたので先を譲った。

彼らが横を通り過ぎるのを待って、改めて肩がらみでMを確保し登攀を再開すると、すぐに上で声がした。最初は何事が起きたのか理解できなかったが、Mの話で人が落ちたことが分かった。女性が落ちたのである。8mのナメ滝を、滑り台を滑るように落ちたようである。ナメ滝の下にも滝が続いていたが、幸いナメ滝の下で止まった。

精神的なショックはあったようであるが大きなケガはなく歩けるということである。落ちた拍子で沢靴が両方とも流されてしまったが、アプローチ用の靴があるので左岸の登山道に上がって下山するとの事だった。

アクシデントのあった8m滝を過ぎると沢は平凡になる。両岸が立って薄暗い印象だった沢が、少し微笑んだような木漏れ日の中、ナメ床がエメラルドに輝いている。が、それも束の間、あっけなく登山道に出た。我々を含め4パーティーが入渓していて、人気の沢であることを実感した。

コースタイム
林道ゲート(7:15)〜入渓(8:35)〜4段40m滝下(9:40)〜登山道(14:00〜14:30)〜林道ゲート(15:45)

追記
我々が車の所に戻ってみると、事故パーティーも無事に戻っていた。気になっていたので、元気そうな様子にホッとした。






信州の山遊び